採用基準 リーダーシップ入門
皆さん、リーダーシップを発揮していますか?
「採用基準」という本を読みました。タイトルから一見、この世の中でどんな人間が採用されるのかを俯瞰的にまとめた本なのかな?と思って読んでみたら、どっこい全くそんな内容ではなく、コンサルティングファームのマッキンゼーという会社の採用基準の話しかしていません。というか、採用基準の話すら前半でとっとと終了し、マッキンゼーで最も重要視されるリーダーシップについての話が殆どを締めます。
ところがこのリーダーシップに対する話が非常に分かりやすくまとめられていて、リーダーシップ入門書としては非常に面白い本でした。内容も簡単ですぐ読めるので個人的には新社会人あたりにとりあえず読んでみたらとオススメできる本です。
- 作者: 伊賀泰代
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2012/11/09
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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成果が必要な環境にはリーダーシップが求められる
この本を読む前の僕の考えですが、リーダーシップという考え方はなんというか掴みどころが無い感じがしました。なんか漠然とぐいぐいと引っ張っていく力、周囲を巻き込む力だと考えていましたが、この本はある例えで一つの定義を紹介してくれました。
ある日あなたが乗っている船が難破したとします。大荒れの海に乗り出す救命ボートはいくつかあり、それぞれ船頭がついています。あなたは自分と家族が乗る救命ボートの船頭をどのように選びますか?その選ばれる船頭こそが、リーダーシップのある船頭だといえるのです。
当然船頭を選ぶ基準は「生き残れるか」で万人共通だと思います。「人当たりがいい」「笑顔が素敵」なんて理由で選ぶ人はいないと思います。最も生き残れそうな船頭が最もリーダーシップがある人物だということです。
つまり、リーダーシップとは成果に対して発揮するものなのです。周りを巻き込んだり、先頭を進んだりするのは飽くまでそのための手段であり、最も単純なリーダーシップの定義はいかに高い成果を上げるのかということになります。
そして、求める成果の存在しない企業活動なんてありません。売上や利益という小目標、そして企業理念の達成という大きな目標があるからこそ企業は存在しているのです。
日本のよくあるリーダーシップ像に対する誤解
日本ではリーダーシップというとトップダウン的な組織のリーダーを想像しやすいと思います。ギラギラしたリーダーがリーダーシップとやらでぐいぐい周りを引っ張っていき、周囲はそれを愚直にこなすという構図です。
なのでリーダーシップを発揮するのはリーダーだけでよく、それ以外の人間は「リーダーポジションになったらリーダーシップを勉強すればいいや」と考えしまいます。「全員がリーダーシップを発揮してしまったらチームがまとまらない」という考えもあるようですが、上述した通り正しいリーダーシップは成果に対して発揮するものです。全員がリーダーシップを発揮すれば、まとまらないことのデメリットを考えてまず求める成果を共有し、全員で速やかにそこに向かってまとまるはずです。独りよがりな人はリーダーとはいえません。
リーダーシップの構成要素
とはいっても具体的にリーダーシップって何を意識すればいいの?と僕はいつも思っていました。この本ではリーダーが行うべきことを4つにまとめています。それは、
- 目標を掲げること
- 先頭を走ること
- 決断すること
- 伝えること
です。
これら全てを成果に向かって実行すればいい、それだけだと考えると自分でも出来そうな気がしてきますね。
まとめ
- 企業活動には成果が求められる。成果あるところにリーダーシップがある。
- リーダーシップとは独りよがりなことではない
- 意識することはシンプルなので明日からできる